語学留学への驚きと期待
地上1階から9階までのオフィス階すべて、SやY堂。
Dなど、Sグループが使用している。
その5階の片隅に「日本デリカフーズ協同組合」という表示がある小さなスペースがある。
Sの会社案内(Sの横顔)やホームページは、この協同組合のことに何も触れていない。
実はこの謎の組織こそが、数々のおにぎりや総菜、弁当などの独自商品、ヒット商品を産みだす中核組織なのである。
日本デリカフーズ協同組合(NDF)は、Sに弁当や総菜といったファストフードなどを供給する製造メーカーなど816社が集まる非営利組織である。
弁当や総菜、調理麺など商品群によって分科会を設け、メニュー開発、品質管理、環境対策、共同購入、生産管理、機械設備などの改善、技術向上に取り組んでいる。
一言で言えば、どこの「S」で買っても、おにぎりや総菜、弁当などが同じ品質のまま、同じようにおいしくなるにはどうすればよいか、どのように商品を作り込んでいくべきなのかを徹底的に話し合い、実行に移す組織である。
加工食品や日用雑貨よりも利益率が高く、日々の売上高が多く見込めるファストフードを強化することは、S本部と加盟店主(オーナー)双方に大きなメリットがある。
創業間もないころのSでは、加工食品は大手や中堅メーカーのナショナルブランド(NB、全国発売)商品などしか扱えず、品ぞろえの面でライバルチェーンとの違いを打ち出すことは困難だった。
ライバルチェーンとの差を打ち出すためには、総菜や弁当、おにぎりなど独自性があり高品質のファストフード開発が一番だった。
例年2月ころから「S」の店頭に並び始める「ざる蕎麦」。
今では毎年ヒット商品の上位にランクインするロングラン商品に成長したが、発売当初の1982年ころは1日に1店あたり数個しか売れない不人気商品だった。
理由は単純だった。
品質が消費者の期待する水準に届いていなかったからだ。
調理の手間がなく簡便性が受けて人気を呼ぶという当初の思惑は大きく外れた。
本来なら死に筋商品と断定され、店頭から撤去の運命に遭うはずだった。
しかし日本人にそばは必須のメニューであり、品質さえ伴えば必ず売れると考えた。
Sの商品本部とNDFは「小割けそば」(当時)の抜本的見直しに着手した。
「小割けそば」は、そば、薬味、めんつゆ、のりなどが一つの容器に入った極めてシンプルな商品である。
どこをどう変えれば消費者に支持される商品に生まれ変わることができるのだろうか。
S商品本部の担当者とNDFに結集した取引先が議論を重ね、85年、取引のある製麺メーカー10社を集めた調理麺分科会を発足させた。
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